奇観「黒砂砂丘」を歩く – 八丈島旅行(8)

黒砂砂丘(八丈島)

4泊5日の八丈島旅行の3日目、一日かけてレンタルスクーターで島を一周した思い出2つ目。

八丈島は山手線の内側とほぼ同じ広さながら、火山の島ならではの奇観、絶景にあふれている。先に書いた洞輪沢漁港と共に印象に残った絶景が黒砂砂丘。洞輪沢と同じく、こちらも事前知識を持たず、変わった地名に引き寄せられて訪れたのでインパクトがあった。

密林の中を歩いて砂丘を目指す

まず、アプローチが大変。島の南部の樫立地区の海のそばにあるのだが、幹線の八丈一周道路からずいぶんと離れた場所にある。鳥取砂丘や浜松の中田島砂丘と違って、スクーターを降りたら目の前に砂丘が広がっているわけでなく、駐車スペース(駐車場ではなく路肩の駐車スペース)に駐めた後、徒歩で20分。ひと山越える必要あり。

駐車スペースから砂丘に向かうに従って徐々に道幅がせまくなり、ついに密林の中の細道を行くことになる。たまたま、前方から数人のグループが砂丘から帰ってきたので安心したが、初めて一人で訪れる旅行者は「この道で間違いないのか」ときっと心細くなるはず。

黒砂砂丘(八丈島)
黒砂砂丘へと続く細道

20分ほど歩いてようやく黒砂海岸のとば口に到着。両側から伸びた草をかき分けて進むと、突然、目の前に海が現れた。

黒砂砂丘はどのように生まれたのか?

一般的に砂丘は海の際にあるイメージだが、黒砂砂丘はずいぶんと高台にある。その名の通り、黒い砂が一面に積もっていて、その向こうに青い海を見下ろすように広がる。

黒砂砂丘(八丈島)
黒砂の向こうは絶壁

黒砂は白砂とまったく違う。白砂の多くは岩石が河川を上流から下流に運ばれる途中、細かく砕かれて礫(れき)から砂に変化したもの。河口周辺で堆積によって砂浜が形作られる。サンゴ・貝殻などの石灰質の化石片が堆積による砂浜もある。

一方、ここの黒砂は、火山の噴火で空中に飛び散った溶岩が急激に冷えて砂礫となったもの。学術的にはスコリアと呼ばれるらしい。黒砂砂丘のようなスコリアが積もった地形をスコリア丘という。

なので、川から運ばれた砂が海岸に「流れ積もった」のではなく、海のそば台地の上に「降り積もった」ため、砂丘の向こうは断崖となっている。まかり間違えば、蟻地獄のように海に滑り落ちる可能性がある。危険な場所なのだ。

砂丘の北端は砂防の柵と植林が

スコリアはザクザクとした踏みごたえがある。ゆるやかな斜面では足を踏み入れるとスコリアが崩れ落ち、少々歩きにくい。

ようやく黒砂海岸の北端まで行くと砂防の柵が施され、植林が進んでいた。放置しておくと時間の経過と共に崩れ落ちるのだろう。

黒砂砂丘(八丈島)
黒砂海岸の北端。大規模な砂防の柵あり

日暮れが近づくと、帰りの密林の細道が暗くなること必至。20分ほどの滞在で奇観を後にした。

Googleマップで黒砂砂丘の場所を確認


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