岩谷堂箪笥職人による「漆塗りの米びつ」を入手

“民藝”調の米びつをふるさと納税の返礼品で

ご飯が好きなので、ふるさと納税ではもっぱらお米ばかりを入手しています。せっかくのお米をよい容器で保管したいと米びつを探していたら、漆塗りの米びつをふるさと納税の返礼品で発見。子供の頃、親戚の農家の土間の片隅にあったような“民藝”調の米びつです。

岩手県奥州市の返礼品で岩谷堂箪笥職人による「漆塗り米びつ」でした。寄付金額は77,000円(5kg)と少々金額が高いものの、シックなシルエットに惹かれて迷わず「寄付する」ボタンを押しました。

10kg用と5kg用の2サイズがありますが、私は少量のお米をこまめに買う方なので5kg用で十分。大きさは幅18cm×奥行31cm×高さ23cm。ニトリやイオンなどで売られているプラスチック製の5kg用と比べてコンパクトです。

岩谷堂箪笥の米びつ

岩谷堂箪笥の特徴とは

「岩谷堂箪笥」は岩手県の伝統工芸品。華麗な手彫り金具が特徴の漆塗りの箪笥です。江戸時代中期の1782年(天明3年)に、米作だけに頼る経済から脱皮を図るため、岩谷堂の領主が抱え職人による車付箪笥(火事などの非常時に移動しやすいよう、車が衝けられた箪笥)を作らせたのが、その起源といわれています。

岩谷堂箪笥
岩谷堂箪笥(東北経済産業局「東北の伝統的工芸品」より)

岩谷堂箪笥の特徴は3つ。

まず、木材。欅(ケヤキ)、桐(キリ)、栗、杉などの木材が使われています。岩手県の北上山地には良質の欅が多いため、外側は粘り強い材質を持つ欅が何より好まれるそう。一方、箪笥の内部は桐が使われることが多いとのこと。「桐の衣装箪笥」という言葉からも示されるように、桐は衣類の保存に最適の木材ですね。

次に漆。岩谷堂箪笥は、生漆、精製生漆、木地呂漆などが、塗りの工程でそれぞれ使い分けられます。岩手県は古来より生漆の産地であったことから、漆塗の技術が育ったとのこと。

最後に金具。手打手彫りの華麗な金具が取り付けられています。鍵のかかる金具が用いられるのは、もともと金庫の役目を果たしたから。

岩谷堂箪笥は、整理箪笥が主だったものが、長い年月を経るうち、茶箪笥・本棚・茶卓などジャンルが広がっていったとのこと。米びつはそんな伝統工芸品の現代の暮らしに合わせた新機軸として生まれた中の一つ。

実際にお米を入れてみると

今回送られてきた米びつは岩谷堂タンス製作所の製品。梱包を解いて、米びつを見てみました。独特の漆と桐の香りが部屋に漂います。外側は欅、内側は桐。木目が美しい。

岩谷堂箪笥の米びつ

米びつを裏返すとこんな感じ。裏側もしっかりと漆が塗られています。つるつるとした肌触りで、何度もなぜてしまいました。

岩谷堂箪笥の米びつ

早速、同じくふるさと納税の返礼品で、最近届いたばかりの魚沼のコシヒカリ5kgを米びつに入れてみました。ちょうどいっぱいになります。

岩谷堂箪笥の米びつ

同じお米でも、プラスチック製の米びつに入れるのとは何やら違った趣に。これぞ「豊かでていねいな暮らし」。

岩谷堂タンス製作所の公式サイトを見ると、漆塗りの米びつは5kg用のほかに、3kg用、10kg用があり、また漆塗りでない木地仕上げのものもありました。

岩谷堂タンス製作所 公式サイト

やっぱり箪笥がほしくなる。


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