庄内旅行- 旅立ちは大雨、長岡でトランジット

2023年4月15日

大宮駅行き先案内

昨年の青森旅行は大宮駅から宇都宮線経由で東北本線を北上した。今年は高崎線経由で上越線、羽越本線経由で北上することに決めた。上り列車は日本海沿いを走る。時刻表をめくると、村上~鼠ヶ関付近で車窓から夕暮れが見られそう。

大宮駅から、まずは朝9時4分発の快速アーバン高崎行に乗車。普通列車の旅とはいえ、ちょっとは大人のぜいたくをとグリーン車の2階に陣取った。前日、柴又方面を一日散歩して疲れたのか、うとうとしていたらあっという間に高崎駅に到着した。

上越線

高崎駅からは上越線水上行き普通列車に乗り換え。さらに水上駅から長岡行き普通列車に乗り換える。水上発長岡行きは二両編成。そのため、旅慣れた鉄道旅行者は座席をキープするべく、長岡行きの列車が待つ向かいのホームへダッシュで走る。これを「水上ダッシュ」と呼ぶらしい。

私は「水上ダッシュ」を知らずに悠々と長岡行きに脚を踏み入れたら、すでに満席だった。かろうじて一席分の隙間を発見。詰めてもらって座ることができた。次回、上越線に乗る際は注意しよう。

さて、関東地方はきれいに晴れていたのに、長い長いトンネルを経て新潟方面に抜けると雨が降っていた。越後湯沢付近からは雨脚が強くなり、列車の運行が遅れがちになった。

30分ほど遅れて長岡駅に到着。3分待ちで発車する信越本線の新潟方面行きの列車に乗り継ぐことができなかった。酒田までスムーズに連絡する列車は、3時27分までない。結果、1時間半ほど長岡でトランジット待ちすることになった。

越後の蔵 和心づくし あさひ山

長岡駅構内の郷土料理店『越後の蔵 和心づくし あさひ山』ののれんをくぐる。ランチメニューはいろいろあったが、一番郷土料理っぽい「きのこわっぱ飯とあさひ山そばセット」(1450円)をオーダーした。取り立てて珍しい味わいではなかったが、値段相応に満腹になれた。

さて、長岡という地名で思い浮かぶ人物といえば、私の場合、河井継之助、山本五十六、田中角栄の三人だ。10代の頃は「長岡=新潟三区=田中角栄」が脳裏に刷り込まれるほど、何度もニュースで耳にした。

駅前の地図を見ると、河井継之助記念館、山本五十六の生家が歩いてすぐのところにある。一時間程度しか時間がないが、せっかくなので立ち寄ってみることにした。

河井継之助記念館

河井継之助は、司馬遼太郎の小説『峠』で知った。武装中立を目指す北越戦争の戦いぶりが鮮明に覚えている。ただ、司馬遼太郎自身は著書の中で(『街道をゆく』だったろうか)、長岡を戦火に巻き込んでしまった継之助は、地元では比較的冷遇されているというような記述があったと思う。墓石は彼を恨む者たちによって、何度も倒されたらしい。

『峠』の初版発行は1966年。半世紀ほどの時を経て評価は変わったのかもしれない。資料館では、北越戦争で活躍したガトリング砲のレプリカの他、長岡をめぐる薩長軍との戦いの後が詳細に解説されていた。

河井継之助

河井継之助記念館を出ると、村上行き普通列車の発車時間まで30分ほどとなった。駅に向かう道すがら、元連合艦隊指令長官・山本五十六記念公園にある五十六の生家跡を訪ねた。庶民が住む木造の家屋だった。

山本五十六は一昨年、役所広司が演じた映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六』が思い出深い。すぐ近くに記念館もあったけれど、今回は時間がないので見送った。長岡はじっくりと再訪したい。旅する価値ある街だと思う。(続く)

山本五十六公園

越後の蔵 和心づくし あさひ山
河井継之助記念館
山本五十六記念館


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