履修登録という見えない競争―二度の「選外」で思ったこと
履修登録というもう一つの試験
2026年度春学期の履修登録の時期がやってきた。大学生活において緊張する瞬間といえば、通常は成績発表だ。しかし、私の場合、ここ数年はむしろ履修登録結果の発表の方がどきどきする。
というのも、過去3回の履修登録において、いずれも一次登録の段階で1〜2科目が「選外」(落選)となる経験をしているからだ。どれだけ学修計画を立てても、目当ての科目を履修できるとは限らない。努力でカバーできないこの不確実性は、少々ストレスだ。まるで、結果の見えない試験を受けているようでもある。
今回も選外となった科目があった
今回の一次登録結果にも、またため息をついた。登録した6科目のうち、「感性の科学α」と「感性の科学β」の2科目が選外だった。この2つは、全学で受講可能なグローバルエデュケーションセンター(GEC)の科目であり、学部を問わず履修できる。
しかし、誰でも履修できるということは。その分、履修希望者の母数は大きく、結果として競争は激しくなるのだろう。また、「感性」というテーマ自体が文理を横断するため、関心を持つ学生の裾野が広い。こうした条件が重なり、応募者が集中し、抽選の競争率も高くなるのだと思われる。なお、2025年度の秋学期にもこの科目を登録して選外だった。秋学期に再チャレンジするかどうか、悩ましい。
なぜ「感性の科学」に惹かれるのか
この科目を履修したいと考える理由は明確である。「感性」という抽象的な概念を、どのように科学の対象として扱うのか。その方法論に強い関心があるからだ。感性は主観的で曖昧なものに見えるが、心理学的な尺度化、行動データの分析、生理反応の計測といった手法によって、一定の再現性をもって捉えることができる。
つまり、感性をそのまま扱うのではなく、知覚・情動・記憶・文脈といった要素に分解し、測定可能な形に変換する。そのプロセスこそがこの科目の核心であり、私が仕事で関わるメディア運営や認知科学的な関心とも深く接続している。
学びたい領域は、競争の中にある
今回の選外という結果を受けて、ひとつ気づいたことがある。それは、「自分が本当に学びたい領域は、他の多くの人にとっても魅力的である」ということだ。感性や認知、メディアといった分野は、現代において関心が集中する領域であり、だからこそ科目の競争率も高くなるのだろう。選外という結果は残念ではあるが、同時にその分野の重要性を示すサインともいえそうだ。
履修登録は単なる手続きではなく、「何を学ぶか」を選び取るプロセスである。しかし、なかなか思い通りにはいかないものだ。ただ、その不確実性も含めて大学での学びなのだろうと、自分に言い聞かせた。












