感想/浅田次郎のミステリー『日輪の遺産』

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浅田次郎『日輪の遺産』日輪の遺産(講談社文庫)
著者/浅田次郎
発行/講談社

ヒロシマ、ナガサキ、終戦記念日と、8月前半は第二次大戦のメモリアルデーが続きます。読書のテーマは、周囲の空気に微妙に影響されますが、そんなお盆前におすすめが、浅田次郎著『日輪の遺産』。帝国陸軍が、かつてフィリピンでマッカーサー父子より奪った時価200兆円の財宝をめぐるミステリー小説。

若き近衛師団将校と大蔵省の官僚が、終戦前後の東京を舞台に繰り広げた、国民(国家ではなく)の存亡をかけた孤独な戦い。戦後50年の時を超えて、あるサラリーマンが種明かしを進めるという物語です。重いテーマではありますが、人間味あふれるマッカーサーと、主人公のしがない住宅会社サラリーマンがコミカルに描かれ、エンターテインメントな作品となっています。名作『蒼穹の昴』に負けず劣らず、「泣かせる近代ミステリ」です。