感想/森敦『月山・鳥海山』

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森敦『月山・鳥海山』昨夏、青森県下北半島の恐山を旅した。その旅は、大宮駅でJR東日本の各駅停車乗り放題フリーきっぷを買って、最初に来た列車に乗って行き先を決めようと考えた。最初に来たのが、宇都宮線の黒磯行きだったので北に向かった。

宇都宮線に乗りながら、北へ行くならいつかテレビで見た霊峰に行きたいと考え、恐山と出羽三山を思いついたが、結局、恐山に向かった。

出羽三山は。月山・羽黒山・湯殿山からなる。昨夏の恐山の旅があまりに素晴らしかったので、次は出羽三山だと何となく思っていた。そんなところ、楽天Koboで森敦の『月山・鳥海山』を発見。早速、ダウンロードして読み始めた。

『月山』は1974年、第70回芥川賞(昭和48年下半期)の受賞作。Koboを買ってから、芥川賞受賞作を数多く読むようになったが、最近の受賞作にはない圧倒的な自然空間の広がりを感じる(最近の受賞作は身の回りの小さなできごとが語られているものが多く感じる)。

著者は、戦後間もない1945年頃から山形県酒田市に住み、以後庄内地方を転々し、1951年8月下旬、鶴岡市にある真言宗の古刹・龍覚寺の住職の勧めで翌年春まで湯殿山注連寺に滞在。その厳しい冬の記憶が『月山』のもとになっているのだろう。

山国でかつていた人々の暮らしが淡々と描かれており、原初の日本の冬の厳しくも美しい風景が脳裏に浮かび上がる。この作品を読んで、夏、出羽に行こうと決意した。

追記:
2014年8月に小説の舞台・注連寺を訪れました。下がその記録です。
【庄内旅行】注連寺、森敦の小説『月山』の舞台(2014/8/29)

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